知 事 答 弁

二−1 度重なる災害と防災力の強化について

 防災でありますが、まず最初は常備消防についてどうかということでありますが、常備消
防は市町村の仕事でありまして、県ももちろんお手伝いはしますけれども、市町村が責任
を持ってその充実強化、必要な整備をしていただきたいと思います。

 これまでの常備消防についての取り組みでありますとか県から見た県内常備消防の課
題などにつきましては、防災監の方から御答弁を申し上げます。

 消防団員をもっと充実強化しなければいけないのではないかというのは、私も同感であり
ます。ただ、これも大切なことなのでありますが、市町村の仕事なのです。市町村に対して
は県の方から、市町村長さんなどを中心に、ぜひ消防団の役割というものを改めて認識を
していただいて、特に大規模災害などの場合の消防団の大変重要な役割を認識していた
だいて、充実強化に努めていただきたいということを口を酸っぱくして申し上げております
が、これも濃淡の差が歴然とあります。

 消防団が多いところが頑張っている、少ないところが頑張らないというのは、単純にそう
言えないかもしれませんけれども、消防団をしっかり充実強化している市町村でいいますと、
智頭町とか三朝町、岩美町などであります。くしくも全部単独で自立してでも頑張る市町村
になっていますけれども。この3つは、人口1,000人当たり40人以上の消防団員を擁し
ておられます。智頭町などは1,000人当たり50人以上であります。一番低い市町村は境
港市であります。人口1,000人当たり2.9人であります。その次が米子市であります。人
口1,000人当たり3.2人であります。

 こういうのは一概に県が、あなたのところは少ないから増やしなさいと言うものではないと
思うのですが、でも通常はやはり消防団員の数というのは、ある程度あった方がいいと思
いますから、もっと増やしたらどうですかということを申し上げるのですけれども、いかんせ
んこれは市町村の予算と定数で決められますから、市町村の判断であります。境港市の
場合は1,000人当たり2.9人で、智頭町などと比べると20分の1ぐらいしかないのであ
りますけれども、市民の皆さんが、うちの消防団員は千人力だからいいと判断されている
のか、それぞれやっぱり市町村で御判断をいただくべき問題だと思います。




  防 災 監 答 弁

 常備消防のこれまでの取り組みと課題についてでございます。
 小規模市町村の多い本県にとりまして、一部事務組合スタイルの現体制は、総合的に見
ますと、3消防局が相互に刺激し合いながら全体の消防力アップにつながってきたと思って
おります。その結果、救急業務につきましても、医師同乗救急ヘリコプター、いわゆるドク
ターヘリの導入でございますとか、救急救命士の措置範囲の拡大等に伴います器官挿管
等につきましても、他県に先駆けた取り組みが行われているところでございます。

 また、今後の課題でございますが、大規模災害時に広域応援活動を迅速に行いまして、
音声のふくそうを防ぐためのアナログからデジタル無線への転換が予定されているところ
でございますが、それらを踏まえまして、3消防局の通信司令システムの共同化、また大規
模特殊災害対応の高度資機材と特殊部隊の共同化といった、部分的な一元化の方向が
見えてくるものと考えております。

 いずれにいたしましても、広域行政組合を構成する市町村の議論と検討が必要であると
いうふうに考えております。




                                      安田優子質問へ




        ページのトップへ | 質問項目へもどる | 次の答弁へ